日本列島、南の地方の台風が気にかかります。どうぞ被害が出ませんように・・・

さて、今日は猫ちゃんの思い出話。先々週は話半ばで終わってしまったので気がかりになっています。今週で完結したいと思います。

よろしくお付き合いお願いいたします。

家族と愛猫テッちゃんを同じ日に亡くし、心に大きな穴が空いた状態の香風一家。

癒しが欲しい!! 家族は戻らないけど、テッちゃんは戻って来てくれる!

「亡くなって何日経ったと思っているの!」と反対するカミさんの意見を無視して、香風とその娘たちは目立たないよう口数少なく、密かにテッちゃん探しを始めたのでありました。

知り合いに子猫が生まれているという情報はないし、ご近所にも子猫はいないし。親しい人から子猫を分けてもらうという方法での飼い方しか知らない我が家だったのですが、初めての経験となるペットショップ検索を試みることにしました。

頭をよぎるのは、ペットショップのお世話になるにはそれなりの結納金を準備しなければならないということですが、カミさんが反対しているので当家の必要経費を使って決済することはできません。まあ、この問題よりテッちゃんの生まれ変わりと思えるような子猫ちゃんがいるかということの方が重要ですね。

tekko

面構えに惚れた


グーグル検索を始めてアッという間。 検索1ページ目、上から2,3件目のショップのトップページ。マンチカンと並んで写真陳列してしてあるもう一方の子猫、ヒマラヤンの子猫。コヤツの発する強烈なオーラに一発ダウン。

・・・コイツ、テツにそっくりじゃないの? いや、テツそのものだぞ(元飼い主の色眼鏡)、俺は媚を売らねえぞと言わんばかりの世間を斜めに見ているように突っ張っている表情・好きです!、この体で子猫なの? そうならコイツは丈夫な猫に違いない・・・ 一次審査、文句なし・合格!!

続いて、結納金はどのくらいだろ? 値段表に目が移ります。 ・・・ナヌッ! うそだろ? 数字の丸を一つ書き忘れたか? いや、マンチカンも同値表記になっているので間違いではなさそう。 ハハーン、時期までに買い主が見つからなかったので、在庫処分ということかと一人合点する。

いずれにしても、後に対応しなければならない避妊手術代まで勘定しても手持ちのお小遣いをすべて叩けば、カミさんに借金しなくてもなんとかなります。

とっつあんだけ気に入っても皆に好いてもらえないと一緒に暮らせません。娘たちからは異論が出ません。カミさんは沈黙(反対した手前、肯定できませんよね。察しましょう)

結論が出ましたね。探してすぐにテッちゃん出現、しかも血統書付き。鼻の低いひしゃげた独特の顔つきも魅力的(ブサカワでしょ)。うまく解決策が見つかるといいなと思っていた経済的負担もクリアできているし、この好条件を見逃すアホはいないでしょう。

(科学分野で生きてきたオヤジが非科学的なことを言うなと叱られそうですが)生前とっつあんが諭していた生き方を全うしたテツが、家族の落ち込んだ気持ちを慰めるべく、またテツ自身がもう一度私たちと一緒に暮らしたくて、半年前に生まれていた子猫の猫魂に自分の魂を同化・融合させて、かつ、一緒に暮らすために必要となる偶然と思われる条件をすべて整えて、私たちが見つけて迎えに来てくれるのを待っていたとも思える ・・・・・・ と妄想したくなります。

で、いつ買うんですか? 今でしょう!! 速攻、店長にコンタクト!

ショップは神奈川県のお店。確認したのは一点。「シャムのように白黒ツートーンが好きなのですが、成長しても黒色が消えることはないですよね」の問いに、店長はその点は心配ありませんと太鼓判。

なるほど、店長の言葉にうそはありませんでした。成長するほどによく分かりました。

以降の流れは、子猫が送られてくる水戸市にある提携ショップで対面、気に入れば購入という流れになりますが、購入までに一悶着。

待ちに待った数日後、ショップからの電話。 輸送中に車酔いしたらしく体が汚くなっている、嫌われないようきれいにしてから会わせたいので2,3日さらに待ってくださいとのことでした。

時期は8月まだ暑い最中、首都高の渋滞の中を通り、段ボールにでも入れられ貨物室に詰め込まれ、やっとの思いで水戸までやって来たのでしょう。かわいそうになりました。

やれやれ、待たされましたがやっとご対面。店員さんが連れてきて私の腕に抱かせてくれました。

何じゃコイツ、抱かれたことがないのか? 初めてです、こんな猫。全身の力を抜いています。まるでコンニャクでも抱いたよう。あわてて落とさないよう抱き直しました。

さらに抱かれるのは好きでないとでも言いたそうに甘噛みまでしてきます(いや、飼い主になって欲しくて精いっぱいの親愛の情を表したのかもしれません)。

店員さんは、生まれて半年ぐらいのまだ子猫であること、雌猫(オイ、オイ、こいつメスなのかよ)であることを告げた後、変なことを言い出します。

「お客さん、既にご承知なんですよね。お腹を触ってごらんなさい。この猫、デベソですからね」

私、「エ゛ーッ!!!!」 お腹を触ろうとすると、子猫ちゃんは身をよじらせて甘噛みしてきます。 それでも無理矢理触ってみると、指先にプニュッと柔らかい感触が伝わります。 私、「・・・・・・(絶句)」。

想定外の事態になりました。デベソ、腸ねん転、短命、虚弱体質、手術、治療費、訳の分からない単語が頭に浮かびます。

分かることは、飼い主になれば最後まで面倒を見てやらなければならないということと、寿命が尽きればまたやるせない気持ちを味合わなければならないということだけです。

即断できないので、その日の引き取りは止めて手ぶらで帰宅し、家族と相談することにしたのですが、子猫連れでの帰宅を信じて疑わなかっただけにとっつあん含めて全員の落胆ぶりはいかばかりだったか・・・

とりあえず引き取りを保留にして帰ったものの、出すべき結論は決まっていますよね。

家計への追加負担、子猫ちゃんが持って生まれた体質・体力が未知数、ひょっとして早死にしたり、病気にかかりやすい体質なのかもしれない など考えると、まだ情が移らない段階でとんとん拍子に進んだ話ではあるが、縁が無かったとあきらめた方がよい。

こう考えをまとめて話をすれば、家族誰からも異論は出ませんでした。

話が結論とは異なる方向に急展開したのは翌日のこと。

水戸市に職場がある上の娘、SNEちゃんがショップに猫ちゃんを見に行ったんだそうな。

(この辺からして、とっつあんから”腹黒ねこ”と呼ばれる所以となったのですが、)テッコちゃんは情にもろいSNEちゃんをたぶらかして、うまくとりいったんでしょうなあ。

あれれ!? 子猫ちゃんはSNEちゃんの帰宅の車に同乗して我が家にやって来てしまいましたよ。

SNEちゃん曰く、「おとうさんの薄情者! せっかく飼ってもらえると思い、辛い思いをしながら遠方からやってきたのに、デベソぐらいで断るなんて・・・ いいです、テッコちゃんはSNEが飼います。デベソはSNEがお金を出して手術し、直してやります!」。

このような悶着があり、晴れてテッコちゃん(始めはテッちゃんと呼びたかったのですが、女の子だったのでテッコちゃんに収まりました)は、我が家の一員になったのでした。そして、とっつあんはSNEちゃんから薄情者のレッテルを貼られてしまったのでした。

でも、その日、皆は最善の結論だと思った方向とは違った展開になってしまったのに、全員ニコニコしていましたね。薄情者のレッテルを貼られたとっつあんでさえも。

さらに面白い話をもう一つ。テッコちゃんは普通の猫ちゃんとは違う鳴き声を出すのだそうです。

まずは、なかなか鳴かないんだそうですが、鳴く時は短く低音の声で一声「フギャッ!」と鳴き声を上げるんだそうな。うまく説明できないけど、だみ声でまるで”アヒルを踏んづけたような声だと言っていました。

そこまで話して、すぐに気が付いたのでしょう、「もっとも、SNEはアヒルを踏んづけた時の声は聞いたことはないんだけど」と付け加えましたけどね。

その時は、話自体が面白かったので笑いましたけど、その後初めてテッコちゃんの鳴き声を聞いた時にまた大笑い!

我が家の生活では絶対に聞いたことのない音。物が落ちても擦れてもそんな音聞いたことがありません。すぐに気が付きました。そうかあ! この音がテッコちゃんの鳴き声なんだ。

わが娘のたとえ、なるほど、その通りでした。”言いえて妙!!” 自分もアヒルを踏んづけた時の声を聞いたことはありませんが、きっとテッコちゃんの声と同じに違いありません! 我が娘のたとえに一票です。

おっと、筆が進むままにダラダラ書いていたら相当の文字数になっていました。誰よ、今日で完結などと宣言したのは!

この後、早く病気持ちのテッコちゃんと気兼ねなく暮らしたいと願う家族は、テッコちゃんに手術を受けてもらうことになるのですが、すみません、後日また書かせて下さい。

テッコちゃんのお姿をまだ1枚しか貼っていないので、もう1,2枚貼って本日のブログはおしまいとさせていただきます。

tekko200906-1

若き日のテッコちゃん


我が家の飼い猫に納まって1,2年め頃のお姿かな。いい塩梅のツートーンカラーになり、鼻ペシャお顔にはくっきりスペードマーク。

家族全員をしもべに従えて、わがまま放題。立派なお姫様ぶりです。赤い首輪をアクセサリーに、よく似あいますね。随分腹黒くなってきました。

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テッコちゃんへの貢ぎ物


皆に可愛がってもらえたテッコちゃんは、おもちゃやら身の回りのものやら、たくさんの貢ぎ物をもらいましたよ。

食器だっていちごラックのステンレス食器だし、お出かけ用のお洋服まで持っていました。

 

インスタグラムに投稿しています

テーマがなく節操のない写真集ですが、お時間がありましたら覗いていただけるとうれしいです。

 

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