やれやれ、やっと人間がまともに生活できる気温になってきました。
それはありがたいのですが、依然水不足の感があります。天気予報ではずっと大雨に心配しなければならない日が続いていたのですが、当地ではほとんど降っていません。
昨日あたりは、霧雨の中、水道ホースを延長して畑の作物にカミさんが水撒きをしていましたよ。
雨雲レーダーのアニメーションを見ても、毎日ここ茨城県の常陸大宮市だけを避けて雨雲が通過して行きます。井戸水が枯れないのだけが救いです。
ブログの方は、”テッコちゃんとしもべたちパート2”、先週からの続きとなります。
<テッコちゃん大手術の巻>
テッコちゃんが我が家にやって来て、かれこれ1ヶ月が経とうとしたある日。家族から「頑張れよ」なんて声援を受けてお出かけです。
生後半年過ぎれば手術できるとのことだったので、テッコちゃんには避妊手術とデベソ治療を受けてもらうことにしました。
SNEちゃんの送迎で病院から戻ったテッコちゃんのお腹はツルツルお肌にでっかい絆創膏が貼ってあり、見るからに痛々しい姿でした。
それにも関わらず麻酔が覚めるに従い、今まで通りお勝手の椅子にも飛び乗るし、出窓にまで飛び上がります。
「よせ、テッコ! お前は腹を切ったんだぞ、痛くないのか! でも、よかったなあ、手術もしたし、デベソも治ったし。これでお前も本当に家族の一員になれたなぁ」
気遣う家族におかまいなし。マイペースのテッコちゃんでした。
そして、気ままに振る舞う姿を見るほどに、人間様の都合で痛い思いをさせてしまったテッコちゃんに家族全員が”負い目”を感じたのでありました。
この一瞬をもって、我が家ではタイトル通り”テッコちゃんとその下僕たち”の関係が出来上がってしまったのでした。
痛い思いをしてから一週間、お腹のお毛けも少しだけ生えてきました。
ところが、生えてきたお毛の色が・・・く、黒い!・・・
かわいそうに、とっつあんに笑われてしまいました。「そうかあ、テッコちゃんは腹黒ねこだったのかあ! アハハハ!”
<テッコちゃんの得意技:ねこパンチ>
しもべたちがテーブルの椅子に座っている時などに、テッコから仕掛けてくる。
近くまで寄って来てねこ正座をする(後ろ足を折って、前足は伸ばして、頭を上げて座る)。
しもべのひざを中心とした太もも、ふくらはぎの上側、もしくは、ひざに置いた手、だらりと伸ばした上肢などを狙ってくる。
目標部位が定まったら、しもべが油断しているのを見計らって、足をばねに体をしなやかに伸ばして、前足の肉球に全体重をのせてプッシュしてくる。この時、爪はたたんだままでプッシュしてくる。
しもべが、「何事だ?何がおきたんだ??」と錯乱しているうちに2,3歩退き、 「キッ、」と睨んで攻撃終了となる。
ねこパンチでは爪を出さないところがポイントとなる。血みどろのバトルを避けるために警告する時や、「お食事にしてくれてもいいよ」とか「遊んであげるよ」とか、しもべに「少しは気い利かせなさいよ!」という時に使う技のようである。
もし、しもべが気づかないふりをして放置すると、次は”必殺タックル”をかましてくるので、要注意。
<テッコちゃんの得意技:必殺タックル>
しもべがたちが油断、もしくは何かに気をとられている時に仕掛けてくる。
しもべから2mぐらい離れて、猫正座をする。
攻撃部位は自分の身長が許す範囲のどこでも狙ってくるが、ひざを中心とした太もも、ふくらはぎの上側あたりが最も狙われる。
目標部位が定まったら、しもべが油断しているのを確かめた上ですばやく走り寄り、前足で目標部位に抱きつく。抱きつく時は全体重をかけるようにして、爪がしもべの体に2,3mm食い込むように抱きつく。
そして、頭を横にかしげてしもべのお肉を「ガブッ!」と、八重歯が2,3mm食い込むように噛む。
しもべの条件反射的反撃に備えるため、タックルは0.5秒以内に解除してしもべから2mぐらい退き、「キッ、」と睨んでファイティングポーズをとったまま攻撃を終了する。
どうやら、テッコちゃんは、しもべへおしおきのつもりで必殺タックルをかますようである。
しもべが思わず、「イデーベッチーノ!!」とか「な゛に゛ずんだ、ごの”ばがねごーっ”!!」(注:痛いじゃないか、なにをするんだ、このばか猫!)とか、「血が出だっぺっ!!」とか、周りに他人がいるのもかまわず、大声で怒鳴りつけたりすると喜ぶようである。
自分がいたずらされた後など、忘れた頃に”必殺タックル”で反撃して来る。全く、執念深い性悪ねこである。こういう時は本気で腹が立つぞ!
これから夏を迎えるという梅雨の頃、ヒツジ刈りにされてしまったテッコちゃん。
最初見た時、なんじゃこの物体は?? とびっくりし、テッコちゃんだと分かって大笑いしてしまいました。ごめんね、テッコちゃん。
ちょうどこの日は梅雨寒の日で、かわいそうにブルブル震えていましたよ。なんぼなんでもSNEちゃん、これは刈りすぎでしょう。
しかし、テッコちゃん、お前の後ろ足はホルスタイン腹に隠れて見えないじゃないか! そして、お前のフサフサした立派なシッポはそんなに短く、細かったの?
これは、カミさんが畳んだ洗濯物に悪さをしていたのをとっつあんに見とがめられ、いたずらをされたテッコちゃんの図。
普通の猫は、紙袋などを被せられたりして先が見えなくなると、後ずさりしてこれを取ろうとするのですが、この猫は袋を取ろうともせずにズンズン前に進みます。
この日も頭を右に左に振りながら前に進み、せっかく畳んだ洗濯物の山を崩してしまいました。
ほんとにどうしようもないバカねこですね!
洗濯物では、もう一つ面白い話が。
ちょうどMYMちゃんが高校生だった頃の話。白いブラウスを着て通学していました。
カミさんが皆の洗濯物を取り込むと、目ざとくMYMちゃんの白いブラウスを見つけ出し、引っ張り出して畳の上でスリスリ・ゴロゴロ始めます。
異常反応するのは、白いブラウスにだけです。何なのでしょうねえ? 私には理由が分かりませんが年中カミさんに怒られていましたよ。
でも、話は変わりますが、賢く、かわいい性根も見せてくれました。
孫のWKNちゃんが生まれた頃の話。社宅で生活していたWKNちゃんが訪ねてくると、普段テッコちゃんがゴロゴロしている部屋に小布団を敷いてWKNちゃんを寝かせていました。
大人は隣の部屋で寛ぐのですが、WKNちゃんは目覚めると泣き出します。テッコちゃんにねこパンチや必殺タックルを使われると大変なことになるので最初は心配したのですが、それほどバカなねこではないと分かったので安心しました。
同じ部屋の隅で寝ているテッコちゃんは、WKNちゃんが泣くので部屋の中を見渡し誰かいるかと確認します。誰もWKNちゃんに注意を払っていないと分かると近寄って見に行き、心配そうな顔つき(一番上に貼ったキョトンとしたような顔つき)をして、大人たちにアイコンタクトで話しかけてきます。
「オイオイ、WKNちゃんが泣いているじゃないか! 早くみてやれよ!」 言葉は出さないものの、そう訴えているのは、その場に居合わせた人なら誰でも分かると思いますよ。
WKNちゃんは自分が守らなければならない側に属し、争ってはいけない側に属しているということが分かっているのですね。さらに時間が経過するとこのことがよく分かりました。
WKNちゃんが3歳になった頃気が付いたこと。そこに相手がいるということはお互いに認識しているけど、お互いに無視し合っている、もしくはけん制し合っているという付き合い方をしているなと分かり、思わずニヤリと笑ってしまいました。
両者同じような精神年齢で、一歩相手の領域に踏み込むと危険かもしれないと本能が教えるのでしょうねえ(笑)。
WKNちゃんと無視し合ったテッコちゃん、生きていれば今は大きくなったWKNちゃんに可愛がってもらえたのにねえ。12歳を待たずして亡くなってしまいました。
バカねこ、アホ猫、性悪ねこ と本気で怒鳴って暮らした過ぎし日々が懐かしいです。
口ではいろいろ悪く言ったけれど、テッコはプライドも高く本当に賢い猫でした。性根も決して悪くなく、見た目よりも何十倍も可愛い猫でした。
教えたことは一度で覚え、念のため繰り返して教えようとすると、くどいと反抗して来る始末。当然言葉は理解できないだろうが、飼い主が思うことは分かってくれていると感じました。臨終までの短い看病期間だったが猫がこんなことをするのかと驚くような仕草も見せてくれました。
猫とか犬とかそんな区分けではなく、一つの命・魂の輝き、気高さに触れた気がしました。
●寿命末期(最初は寿命が近いことは知らなかった)食が細くなったので、普段は滅多に食べさせない缶詰を食べさせた。喜んで食べ、食が戻ったかに見えたので、毎食缶詰をせがむのにもかかわらず半分に減らし、とっつあんのなけなしの小遣いで買っているのだから大事に食べろと諭してしまった。
●すると再び食が細くなり、欲しがっていた缶詰すらまともに食べなくなってきた。今度は消化器系の新陳代謝が異常になっているのに気が付き、隣町の動物病院に連れていくも病名の明言無し。(多分)栄養剤の注射で帰宅(2度通院するも回復なし)。その時かわいそうだったのはトイレ。帰宅するまで必死に我慢していた様子。
●昼は窓際で過ごしているので、近くにトイレを置いているが、動線上の脇に缶詰食器と水食器を置いておいたため、足腰がヨタヨタして水食器に足が掛かった模様。
当然水が周囲にこぼれ、近くにとっつあんがいたため怒られると思ったのかどうか知らないがひれ伏すポーズをとった(ゲンコツを受け入れるポーズかもしれない:若い時なら走って逃げる場面なんだけど)。一生懸命謝っているように見えてかわいそうになった。
●缶詰を普通に食べられなくなってからは、缶詰をすり鉢で擂って流動食にし、テッコを膝の上に抱き上げてスポイトを使って口の中に流し込むようにして食べさせていた。一回スポイトで流し込んでも5cc程の量である。
食べさせる前に「テッコちゃんはこのご飯を食べないと元気になれないのだから、頑張って食べないとだめだぞ」と言い聞かせて少しづつ流し込む。
食べないとだめだというのは分かっていて、一回目のスポイトはむせながらも噛むような仕草をしながら一生懸命呑み込むが、疲れるのだろう時間をおいて差し込む二本目のスポイトは、むせて飲めなくなってしまう。かわいそうに首を振ってイヤイヤする。とてもいじらしい。
こちらの何とか食べさせてやりたいと思う心は十分に伝わっていると感じる。
●粗相をしてはいけないという気持ちが強くあるのだろう、日に日に衰えていく体力であるにも関わらずトイレには入ろうとする。体は若い時の出入りリズムを覚えているが、足はまともに動かない。足はトイレの枠に引っかかるし、砂は飛び散る。すると、また一生懸命謝る。いいんだよ、テッコ。謝られるとこっちも辛くなる・・・
こういう生活が一週間も続いたでしょうか。ついに運命の日がやってきました。
その日はカミさんが外出の日。カミさんが出かけると同時に早めに起床しました。テッコちゃん、いつもよりちょっと早いけどご飯にしようかと流動食のお食事。
テッコちゃんは、食べないとダメなんだよね と言いたげに頑張るけど、この日も同じ、スポイト1本だけの栄養補給。
テッコちゃんを抱き上げた場所に戻して、すり鉢などの後片付け。水洗いや後片付けは表の水道を使っていました。何か他にもやることがあって部屋に戻ったのは15分後ぐらいだったと思います。
テッコちゃんは、その間にトイレに入ったのでしょう、トイレの周囲に砂が散っていました。
その後昼間寝ている窓辺に移動しようとしたのでしょうか、トイレと窓辺の中間ぐらいの場所で力尽きうずくまっていました。
で、私が驚いたのはその後の出来事。
私が戻った気配を感じたのだと思います。うずくまっていた頭を上げて5秒間隔ぐらいで3声短く鳴いてから、頭をガクッと落としました。なんと、私が戻ってくるのを待っていたのです。
以心伝心、テッコと同じ生き物としての私の耳には、「とっつあん、もうだめです。私は逝きます。今までありがとうございました。」と聞こえました。 実際の人間語として聞いたわけではないので、この文章が正しいかどうかは分かりませんが、主旨はいとまごいの鳴き声であったと思います。
あまりに見事な臨終ぶりに敬意を表して、恥ずかしながらも涙ぐみながら人間並みに死に水をとってやりました。
当日は休日だった娘を起こし、二人協力してシャクナゲの根元にテッコちゃんをねんごろに埋葬したのは言うまでもありません。
テッコちゃんは、たくさんの癒しをくれて、最後には胸の芯まで熱くなるような感動までくれた、言葉では言い表せないほどの可愛いねこだったのです。
テツが逝った時は寂しかった。テッコちゃんが逝った時はもっと寂しかった。
しかし、今回ばかりはすぐに次の猫を飼おうという気が起きず、現在に至っています。それほど感動させられました。
丸、ボケまる、ぼっこやん、しろ、かすみ、テツ、テッコちゃん、その他、短命だった多くの我が家の犬・猫ペットたち。とっつあんの人生においてお前たちには多くの癒しをもらいました。
ありがとう、安らかに眠って下さい。そして、これからも我が家を守り続けて下さい。感謝!!
<テッコちゃんが亡くなった月に起きた不思議なこと>
ホームページをご覧になっている御訪問者様はご存知だと思いますが、お駄賃欲しさに滑り台製作要領書のご注文を受けています。
テッコちゃんが亡くなる何か月も前から宣伝していたにも関わらず注文はありませんでした。ところがテッコちゃんが亡くなった月に限り、数日おきに3件も注文がはいりました。
次月からは、また数か月間注文がありませんでした。
同じ月に続けて3件の注文、これは、たまたまの偶然なのでしょうか? 学校で教わった確率論などでは説明できません。
非科学的解釈を気にするとっつあんは、「なけなしのお小遣いで缶詰を買っているんだからな」と口を滑らせたのを今も悔やんでいます。もしやテッコちゃんが神通力で注文をとり缶詰の恩返ししてくれたのでは と思ったりします。
そうとでも思わなければ、この事実を私の能力ではうまく説明できないのです。
・・・缶詰が食べたかったんだから、ケチンボせずに腹いっぱい食べさせてやればよかった・・・悔やまれます・・・
インスタグラムに投稿しています
テーマがなく節操のない写真集ですが、お時間がありましたら覗いていただけるとうれしいです。
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