
2日休みの最初の晩、おいしく晩酌をたしなんでいると、カカサマが言います。
「おとさん、石が頭を出してきたね」
私、「へっ?」
我が家の庭には、以前の家が建っていた跡地がありまして、その土には基礎の砂利や、犬走りを壊した後のコンクリートの破片などが混じっているのです。
パッと見は普通の土に見えるのですが、雨に表面の土が流されると小石やコンクリート小片が露出してきます。
カカサマ曰く、”よそみしながら歩くと躓きそうになるからなんとかせい”とおっしゃているようでございます。
まさか、この石のことじゃあんめえな? ”いいかげんにしろ! こんなもんでひっくりかえってたら、田舎道ゃ歩けめぇ!” なんてことは全然言いませんよ。
大事な大事な奥様が、こんなに出張った大きな大きな小石に躓いて転倒し、運悪く小石に頭を打って大ケガでもしたらオジサンはどんなに嘆き悲しむことになるでしょう。
ああ、カカサマ、よくぞこんなに危ないところを見つけてくれました。
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園芸用フルイを調達
土が固く締まっていて、コブシ大の石が混じっていることは承知しています。唐鍬で掘っても跳ね返される時があります。
よって、ツルハシを購入。そしてフルイ、大きいフルイ目を探したのですが、6mm目が最大でした。
直径は37cm。 出費 3.6k円也。
ツルハシは大正解、固い石混じりの土でも難なく掘れます。フルイは失敗。 園芸用は園芸用、砂利用には目が細かくて使いものになりません。
しょうがないので、ツルハシで掘って、手で小石を拾い出す作戦に変更。かがんだり、しゃがんだりして作業を進めますが、約2時間で2~3m四方が精いっぱい。
写真では分かりづらいでしょうが、微妙に色の黒い部分が作業部分。オジサンには、しゃがんだり、かがんだりする姿勢がウサギ跳びに匹敵する拷問的姿勢なのです。
とてもじゃないが腰が痛くてギブアップしました。ダメージは全治3~4日と、長年の自己カルテによる診断です。
御姫様育ちの愛妻が、大ケガをしてしまう危険地帯は写真に写っている全域であり、写っていない手前側と横にももう少しあります。広さにすると、30m×10mぐらいはあるんじゃなかろうか?
なにか工夫しないと、本当に殺されるぞ!! どうすべ?
ゼニは無いし、体力はもちろん無いし、知恵も最近ボケが始まっているし。神様、私はこの後どうすればいいのでしょう??
木枠フルイの自作に挑戦
昨日の続きです。 うーむ、うーむ、と必死で考えましたよ。
ゼニは無いので、業者さんに頼むアイデアは却下。体力勝負は好きくない、しかし、背に腹は代えられないので、腰痛にやさしい作業姿勢なら、少し頑張ってみることにする。知恵も無いので、先人に学ぶことにする。
まずは、大きめのフルイにはどんなものがあって、いくらぐらいするのか? さっそくネット検索。現実的な商品としてヒットしたのは1件。
フルイ目1cm、角型木枠フルイ、大きさ(ウチノリ)42.5cm×70cm×深さ8cmの商品が約4k円、これにローラー付きのフルイ台が付くと合わせて約10k円。
口コミを読んでみる。かなり具合が良いとのこと、また園芸屋から類似のフルイを借りて使ったことのある庭整地中のオヤジも絶賛!
ヨシ! 決めた! これを買う・・・ とは言わないぞ。 これを作る!!
材料調達にDIY店へ走る。
- タルキ 24mm×30mm×1.8m 2本
- 板材 18mm×80mm×1.8m 2本
- 金網 六角目(対辺10mm)金網 長さ1m
- トタン釘 2束
- 木ネジ 1箱
以上、材料費は5品で、1.2k円 (昨日の丸フルイとほぼ同じ金額)
では、いよいよ作ります。
材料はそろった 作るぞ
ネット市販品の寸法を参考に、金網を張るための木枠をタルキで製作。金網を補強するための支持針金も2本取付け。片側の針金が緩んでいるのは御愛嬌。 トタン釘で金網をタルキに打ち付けて、金網張り完了。
・市販品のウチノリが42.5cmであったのは、市販の金網の幅寸法が45cmだったからかと勝手に想像。
・トタン釘の長さではタルキを貫通してしまうため、これをワイヤカッターで短く切って使用。
針金はタルキを1周して止めたわけではありませんよ。そんな下作なことはしません。タルキ厚みの真ん中へんに穴を開けて通しています。
でも、タルキの角できちんと太い針金を曲げて整形するのは、至難のワザですぞ。 自分でやってみれば難しさが分かります。
先に針金を整形し、ほぼ仕上がりの形を作っておいてから、その後タルキを木ネジで止める手順で組むのです(参考になった方、授業料は安くしておきますよ:笑)。
固定枠の取付けは簡単。金網枠を囲む寸法に裁断した板材4枚を木ネジで取り付けるだけです。
マイフルイの取っ手はジグソーで切り出しましたが、普通のノコギリで直線的に切り出してもOKですよね。
使ってみないと何とも言えないのが、深さですね。固定枠8cmの深さの中でタルキ部が3cmを占めています。タルキの上側に金網が張ってありますから砂利の入る深さは5cmとなります。
ただ、深けりゃいいってもんでもなく、ふるい残しの砂利がたくさんあった場合に、オヤジの力でフルイが持ち上がらなくなるほどでも困ります。
ワーイ、ワーイ、完成だあ!! \(^o^)/
ど~れ、試運転してみるべ。
ツルハシ振り上げ、「おかあちゃんのためなら、エ~ンヤコラァ!」 スコップですくって、フルイに乗せて。
フルイ台は、酒箱の上に塩ビのパイプを置いた特製品。
これは、NARI仮面の”左官屋はフネの上にパイプを置き、その上にフルイを乗せて砂をふるう”という話を聞いてのアイデア借用。
NARI仮面殿、ありがとさんでした。
さて 使い心地は?
おおっ、塩ビのローラーも具合がいいぞ! ゆっさ、ゆっさと揺すると、うん、うん、みるみる砂利が分離されるぞ。
かーちゃん、見たか! わっはっは、わっはっは (自己満足の高笑い)
こりゃー、今夜のビールは格別だわい。
* 香風は、すっかり忘れているようですね。フルイを作るのが目的ではなく、目的は庭地を整備することなのです。 そのカギを握るのは、香風の体力と気力なのですが・・・・
自作・DIYは、得られる満足感が大きい反面、思わぬケガや失敗のリスクもともないます。それを理解の上、自己責任で!
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