これは、えらいことですよ!

我が家の自家水、浅井戸用水道ポンプがブッ壊れやがりました。途中、羽根車を1回交換して約9年使ったから、もういいでしょう。勘弁してやりましょう。

カカサマに臨時予算、そうさなあ、ネットで安いのを探すとして6万円也を計上しました。なにいっ、却下だとぉ、それはなかんべ。 これからみっちりロードーする銀星号や流星号の体も洗ってやれねえってのか。

それより、お花にたっぷりの水をかけてやれねーぞ。これは、誰が見たって、必要経費でしょうーが!!

もういい! オッチャンがじきじきに点検してみる!

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ポンプ室内部点検

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<カバーを外して>

ポンプは、日立の浅井戸用ポンプWT-P125S型、小吐出量ですが、インバーター式であります。症状は、水栓を閉めてもポンプが停止しないという症状。

だいたいにおいて、年月が経ってこの症状の場合は、羽根車(インペラー)の摩耗が原因というのが、我が家での経験です。中央の真鍮色の部分が肝心のポンプ室です。

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<ケーシングを外して>

ケーシングをあけてみたところ。真鍮でも緑青って吹くんでしたっけ? 緑の被膜が付着しています。歯車状の円盤がインペラーですね。これが高速回転して水を外側に弾き飛ばして吐出圧力を発生させます。

さて 工具があるかな

このインペラーを取り外すことができれば、逆の手順で良品のインペラーを挿入できるから、オッチャンでも部品交換して修理完了となるわけですね。めでたしめでたし。・・・とうまくいくでしょうか?

このインペラーは、観察する限り、中心の軸と一体化するために、丸いナットでネジ閉めされているようです。ナットの外形は円柱状ですが薄いスパナのような工具が掛けられるよう2か所平行な溝が掘ってあります。

多分修理屋さんは、専用のスパナを持っているのでしょう。オッチャンの場合は、ハンドグラインダー(ディスクグラインダー)のやすり交換のための専用工具が流用できそうです。

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<代用工具>

左のスパナが丸ナットの溝にピッタリ合うのですが、そのままでは周囲の構造物が邪魔をして、しっかり噛ませることが出来ません。右の工具のように少し曲がってないとうまく回せません。

右の工具にもスパナのような切込みがあるから、そこを使ったら? と言われそうですが、先端に2か所突起が出てるでしょ、この突起が当たってダメ。

この突起を削っちゃうと、グラインダーのヤスリ交換ができなくなってしまいます。しかたがない、バーナーを調達して左の工具を焼きなまし、少し柄の部分を曲げますか。

よーし、今日はここまで。

浅井戸ポンプ、羽根車(インペラー)交換

昨日に引き続き、井戸ポンプ修理のお話。

わざとらしいタイトルだなあ? ってか。ヤフーの検索でこんな内容がヒットしていたら、あたしゃ、なんの苦労もしなかったんだもんねえ。せめて後に続く人のためにヒットしやすいタイトルにして記録を残しておきますよ。

さて、羽根車を外す作業の続きですが、カセットボンベが使えるトーチを調達して専用工具の柄を曲げ、丸型ナットを必死で回しましたよ。閉めようが緩めようが、どちらの方向にも回らない、ビクともしない。

中心軸のあたりをバーナーで20秒ぐらいあぶり、液体潤滑材を吹き付けて15分ぐらい置いておけば、緩んで簡単に抜ける などと言うネット記事もあったので試してみたが、全然ダメ

ひょっとして、この丸型ナットは羽根車と一体物では? と気づき、当て布をしてペンチで挟み引いてみたが、これまたびくともしない。

もう、単純に軸に羽根車をはめ込んでいる構造しか想像できないので、プーリー抜きにより強引に引き抜いてみることにしました。わずかなお小遣いしか持っていませんが、こうなりゃ意地です。再度工具調達に走りました。

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<羽根車取り外し>

この着眼、正解。羽根車は単に軸にはめ込んでいる構造でした。でも、プーリー抜きで2,3mm動けば、後は簡単に抜けるという代物ではありませんでした。

新品部品を入手して分かったのですが、丸型ナットと思った部材の端にポンチを打ち込み、カシメてあったのです。

道理で簡単には抜けなかったはずだ、と納得。

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<入手工具>

以上の知的財産を得るまでの投資、写真上はカセットボンベ用トーチ。これは、屋外バーベキュー時の炭起こし、墓参り時の線香点火に活用しますか。

写真下は、プーリー抜き。しかも専用工具化してしまいました。それ以上の使い道なし。製品は爪が右半分に示すように上下に付いた部品だったのですが、この形状だと羽根車用に使えなかったのです。

結局左半分のような掛かり具合にするために、上側にあった爪をハンドグラインダーを使い切り落としました。 羽根車の丸ナットと思った部分に施工されたスパナ掛けは、プーリー抜き用の爪掛けだったのですね。

新品羽根車の入手

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<新品部品>

日立家電のサービスセンターに電話したら、気持ちよく当該部品を分けてくれるとのこと。さっそく、手にいれてきました。封を開けたら、親切に取り付け法も入ってました。

作業ポイントをメモしておきます。

  • 羽根車は、中心軸に平行の削りこみがあるので、向きを合わせ奥まで打ち込む。この時、部品に瑕を付けないようあて木を当てるなり、木槌で打つなり、気を付けて。
  • 奥まで打ち込むという意味は、モーター側のケーシングに部品が密着して手で回せなくなるまでという意味。
  • そしたら、部品の説明図に示す位置にポンチを90度ずらして4か所ポンチを打つ。旧部品をチェックしたら直径1mmぐらいの跡が残っていました。軸に対してカシメる意味だから中心軸になるべく近い所に打つこと。
  • ここから特に慎重に! モーター側ケーシングに密着している羽根車を少し手前に引き出します。どうするかというと、中心軸にあて木をあて、軽くハンマーで叩きます。
    すると、ショックで羽根車が微妙に浮いてくるので、羽根車がケーシングと擦らずに回るか確認します。力加減を調節しつつ、ハンマーを打ち、羽根車がケーシングと擦らずに軽く回るところまで、羽根車を引き出します。
  • 念のため、数秒間モーターを回して異常なしであることを確認します。
  • 新品のケーシングをボルトで締め付けて完了です。ボルトは対角線に、また少しづつ均等に締めます(羽根車は、こちら側のケーシングとこすってもダメです)。

サービスセンターの職員さんに、本当におひとりでできるのですか、もしうまくできなくても当センターでは責任を負いかねますが・・・ と電話口でも、窓口でも念をおされましたので、だんだん不安になってきていたのですが、その分フンドシを引き締めてトライしてみたら、な~んだ、簡単ジャン! おかげさまで無事完了しました。

ポンプ内基盤に取り付けられたLED表示によれば、交換前は90kパスカル以上の値は表示されなかったのですが、交換後、圧力設定器を回すとインバーターが頑張って羽根車を回し、120kパスカルぐらいまでの圧力値を示すようになりました。

どーだい! ワッハッ、ハッ、ハ  \(^o^)/

だめだ! 直らない!!

ここまで読んでくれた心優しい皆様は、よかったね、と素直に喜んでくれたと思いますが、実はそーでもないのです。不具合の原因が他にもあったようなのです (T_T)

このポンプの正常な動作は(想像です)、

・水栓を開ける → 水が出る ポンプ内の圧力が下がるので、90kPaになるようインバータ制御してモーターを回す。

・水栓を閉める → 一定圧力だったのに、水栓が閉まったので急に圧力高まる。90kPaになるようモーター出力を下げるが、90kPaに落ち着くまで、10秒ぐらい低速で回してからモーターを停止する。

というような制御をしていると理解していますが、水栓を閉めると低速回転モードに切り替わるものの、一定時間が経過してもモーターが停止しないという症状が出ているんです。

ポンプの制御系が壊れていないとすれば、ポンプ内の圧力が漏れていることを意味しますから、出口配管側での水漏れ、入り口配管側への逆流、タンク内の空気漏れ、ぐらいが原因かなあ?

これ以外なら、(考えたくもない)電子基盤の故障。

なにせ、9年前のポンプだから買い換えるのはやぶさかではないのですが、前者の外部配管の漏れが原因しているなら、買い換えても問題解決にならないもんなあ。

う~ん、悩ましい!

井戸ポンプ、復活!!

井戸ポンプ、復活!!

へへへ、スッポンの香風っちゃあ、俺のことだあ!! 食いついたら離さねえぞお!

原因が分からんと言って、シュンとしていたくせに、直ったとなったら、この態度! あんた、ほんとに皆から嫌われるよ! そんなお声が聞こえてきます。

低速運転が止まらない原因は、逆止弁の弁座漏えいによる逆流でした。今日は、吸い込み配管、吐出側配管を調べようと思っていましたから、まず一番に逆止弁を点検しました。

弁座への異物噛み込みなし、パッキン破損無し、弁座の運動・引っかかりなし、だったので元に戻しました。

ポンプを止めたら漏えい音かなにか聞こえないかな? と耳をすませば、それが正常音か、異常音か判断できないものの、気体が漏れる・もしくは吸い込むような音と、液体の流動音がかすかにします。

ポンプ全体のネジ部を増し締めし、逆止弁を再度点検。疑いの目で見れば、弁として機能するコマ(水道蛇口の中にもあるコマの大型版)のパッキンに円形の跡がくっきり付いています。

予備のコマなんて持っていませんから、パッキンを裏返して再利用。コマを入れなおした後の蓋の締め付けは慎重に。締めすぎてフランジを強く当てるとフランジが変形して、かえって漏れる場合があります。

逆止弁の部分は通常負圧になり、蓋は吸い付くはずですから軽く締め、あとはオーリングのシール性能に期待しましょ。

さて、試運転。 水栓開、ポンプ回ります。水栓閉、ポンプ低速運転になります。約15秒後、ポンプ自動停止します。何か音がするかな・・・?  無音です。

やったね、とっつあん! お疲れ様。 3日かかりました。かたずをのんで見守って下さったご訪問の皆様、大変お騒がせ致しました。

おかげさまで修理完了しました。また明日からお水をたっぷりもらって、きれいなお花がたくさん咲くことでしょう。

自作・DIYは、得られる満足感が大きい反面、思わぬケガや失敗のリスクもともないます。それを理解の上、自己責任で!

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