早いものですね。お盆が過ぎると気の早いお百姓さんは稲刈りを始めます。この辺の田んぼでは8月に稲刈りをする田んぼはほとんど見られませんが、それでも稲刈りをするお宅がないわけではありません。
早生と奥手とどちらがおいしいというのは好みでしょうけど、皆さん新穀はさすがにうまいなあとか、自分ちで食べるお米は、やはりオダ干しでなくちゃねえ、とか、もっともらしい会話に花が咲く季節でもあります。
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我が家にも新穀味見のおすそ分けが少し届くので、これも楽しみの一つになります。今年は10年来使い込んだ電気釜が壊れてしまい、つい最近新調したばかりなので、なおさらおいしくいただけるのではないかと大いに期待しているところでもあります。
自分が子供の頃の米作りは全て手作業だったのでお百姓さんは本当に大変でした。おこめと言う字をよく見てごらん。八十八と書くんだよ。
種もみひやし、苗床作り、田植え・・・八十八もの手数を掛けて、やっとご飯になって食べられるんだから、粗末にしてはいけないよ。何べん寝物語にお婆さんから聞かされたことか。
この歳になっても”ご飯は粗末に扱ってはいけない”と骨身に沁みています。
あれからン十年、今では農業技術も進歩し、食糧事情も変わり、消費人口も減少し、昔と変わって稲作形態はすっかり変わってしまいました。
苗作りから田植えまで農協さんに頼み、実ったら刈り取り、乾燥をこれまた農協さんに頼んで、そんな稲作農家がこの辺でもはやっています。
時勢が変わる中、田んぼの真ん中に昔ながらの”へへののもへじ”カカシを見かけると、ああ、これが日本の秋なんだよ と妙に安心する自分に苦笑いしたりします。
ところで、実りの秋、はじけんばかりに太った米粒ばかりの、たわわに実った黄金色の稲穂がずらりと並ぶ、そんな風景を写真に撮りたいのですが、いまだに果たせていません。遠目ではそのように見えても近寄れば添付写真のとおり。実が入らなかったり、虫に食われたりで、白っぽい殻が気になります。
今シーズンは、理想の被写体に巡り合えますように!!
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