日本人は神代の時代からの農耕民族。

お米を収穫した後の稲ワラを使ってのワラ細工作業は、大昔から農閑期である冬場の作業と相場が決まっているのですが、風も通らぬ物置の片隅で、しかもそろそろ蚊(この辺ではカンメと言います)がでてくる時期になって、ワラ細工修行に励んでいる奇特なジサマが若干1名おりましたとさ。

なんでも、冬場のうちは体調を崩してしまい寒風吹きすさぶ環境下での修行に耐えられない体であったこと、および生活用ワラ(専用ワラでなく、農家が農作業用に保管している普通のワラ)を使って作った”猫ちぐら”の価値を認めてもらえなかったことなどから、改めて修行の大切さに目覚めたとか。

おまけに、我流で覚えた”縁飾り編み”については、ネット先輩から正規の編み方を教わったこともあり、基本動作の一つとして急いで自分の体に叩き込みたかったのでしょうね。

我が家の生活空間の中では、ワラゴミだらけになっても許される場所は物置の片隅しか無いものですから、梅雨明け前までしか時間がなく今が貴重な修行期間なのであります。

そんなこんなで、今日は修行の近況を書き留めてみたいと思います。

enza

円座新旧


作品作りは、椅子に座って作業しています。

専用椅子なんて立派なものはありませんので、普段は物置の隅っこにしまってあるガーデンチェアーを引っ張り出して使っていますが、お尻は大切なので専用の座布団を用意しました。

何のことはない、レパートリーの一つに”円座(ワラ座布団)”があるので、それを自分用として使っただけのことなんですけどね。

写真は、マイ座布団の新旧を写したものです。椅子の座面に敷いてあるのが新で、立てかけてあるのが旧です。

古い方は、約1年前、教本を見ながらワラ編みの最初の作品として作ったものです。まがりなりにも円座の外周を飾る縁編みもしてありますよ。

よーーーーく見てください。こうやって並べてみると自分なりに成長の跡が見て取れます(ひいき目かな)。

意外だったのは、一年も尻の下に敷いて使ったのに、つまり立ったり座ったり、尻を擦ったりして使ったのに、ワラが切れないのですね。

初年度は編み手順を覚える目的なので、贅沢を言わず劣等(たまたま手に入った日焼けして節で折れてしまうような)のワラで作ったのにですよ。

過度の繰り返し曲げを加えない限り、ワラって丈夫なんだなあと思いました。

kazari

円座の縁編み


円座の縁編みの写真。猫ちぐら入り口の下縁も同じ編み方です。

最初のうちは、上の旧座布団での編み方しかできなかったのですが、その半分の目(飾りの数が倍)で編めるようになり、今回ネット先輩に別の編み方を教わりましたので、よりきれいに編めるようになりました。

ビデオ制作、公開作者様、非常に勉強になりました。ありがとうございました。

<ユーチューブ タイトル>
あこがれの猫ちぐらへの道 ~⑤入口の編みこみ方編~
<作者様>
あめちゃん母ちゃん by Zf003971

ご興味をお持ちの閲覧者様がいらっしゃいましたら、どうぞご覧ください。

jigu

縁編み用治具


縁飾りの編み方、手さばき、力加減等、文字だけではなかなか伝わらない具体的な要領が分かったので、早速練習してみたのですが、見るとやるでは大違い!

先輩のようにうまく編むことは難しいですね。編み目のピッチが乱れたり、編み目の中心が円座厚みの真ん中よりずれてしまったり、悪戦苦闘です。

特に下段に刺した刺しワラが固定されるのに対し、上段に刺したワラは動いてしまって、きちんと刺したつもりなのにゴチャゴチャになってしまいます。

ちぐら入り口下縁を編むような姿勢がやりやすいので、木っ端を見つけて写真のような円座固定治具を作りました。

この治具を適当な台の上に乗せて、編み部がちょうど自分のヘソ~胸の高さ付近になるようにして作業したらすごく具合がよくなりました。

とにかく、円座編みは自分の場合、最後の縁飾りの工程が一番時間がかかり、ほぼ1日がかりの作業となってしまいます。

どうやったら、短時間に美しく仕上げられるんでしょうか。

suika

スイカの敷きワラ


こちらの写真は、今日現在スクスクと育っているおいしいスイカの写真。

ワラ細工との関係は、スイカの下に敷いてある稲ワラにあります。

農家では、昔からスイカ、カボチャ、瓜などの下には直接地面と接しないように稲ワラを敷いて育ててきました。

今でも近所の農家では同じようにして作物を育てています。農家での保管ワラは、このような場合にも使うのです。その他には、たい肥を作ったり、苗床を作ったり、(納豆ワラに使ったり畳床にしたり・・・)しますよ。

我が家のスイカやキュウリの下に敷いてあるワラは、実はワラ細工に使うワラ芯を選別する際に出たハカマ(稲の下段に付いている葉)などを利用しています。

スイカが終わったら、畑を起こす際にこのワラも一緒にうない込んで肥料になります。資源の有効活用ですね。

さて、まだ小さいスイカですが、もう少し日にちが経つとカミさんとカラスの(ハトも)争奪戦が始まりますよ。

奴らは目ざといんだわあ。カミさんが油断していると、人間様が食べる前にツツキ回されてしまいます。

ウチのカミさん、今年は網を掛けると言っていますけど、どうなることやら・・・

WKNちゃん、今年もおばあちゃんが作ったおいしいスイカとトマトを食べられなくてごめんね。

 

インスタグラムに投稿しています

テーマがなく節操のない写真集ですが、お時間がありましたら覗いていただけるとうれしいです。

 

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