我が家のお勝手の壁には小さな窓が一つあります。防犯用の格子と網戸の付いた窓なんですが、小さな虫がこの窓から侵入してくることを数年前に発見しましたので、その対策記事です。
窓は通気と明り取り、それから部屋のデザインのために設けてありますが、普段は窓を閉めたままで生活しており、通気の機能はないのと同じです。
つまり、網戸や窓が閉まっているにもかかわらず虫が入って来るという現象ですから、にわかには信じられなかったのですが、観察を続けてみたら間違いなく、お勝手の窓を通って入ってくるようです。
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招かざる客と網戸窓
お招きしたわけではない、侵入者のお客様をご紹介します。下の写真をご覧いただいて、四つ並んだ物体の両端が本物の白いゴマ粒、中の二つが侵入者です。
なんなんでしょう? 翅のある蟻の一種でしょうか? この大きさであれば、網戸の目を難なくすり抜けられるのは納得できます。
小さいのだから許してやったら と思うかもしれませんが、おいしく晩酌している時にお刺身の上に留まったり、お醤油皿の中に飛び込まれたりしてごらんなさいよ、無神経な香風でもとても気になります。
網戸窓の方に小さな虫が通れる経路があるのではないかという疑問も出ますが、お隣のお宅にもついているような普通のサッシ窓なので、虫さんを通りやすくするための特別な構造にはなってないと思います。
なにか手を打たないとの思いから、虫さん侵入の事情など考えてみました。
・お勝手壁の表には雑地があり、そこに多くの小虫が生息している。
・我が家は暗くなるとシャッターを締め、シャッターのない勝手窓だけ明るく光る。
・明かりを求めて飛んできた虫は窓にたどり着くが、網戸に阻まれそれ以上は進入できない。
となるわけですが、小虫に関してはさらに、
・体が小さいので、網戸をくぐり、サッシ戸のレールと車輪の間のわずかな隙間を通って室内に侵入してくるのでは?
と想像しました。カミさんが一時期、この窓の内側に段ボール紙を切り抜いて嵌め込み、遮光したらおじゃま虫の侵入が激減したことから、あながちこの想像がピント外れということでもなさそうです。
真偽のほどはさておいて、どう対策しましょうか? 小虫であっても通れないように物理的な遮断壁を設ければ良い という単純な発想はすぐ浮かびました。では、どのようにして遮断壁を作りましょうか?
手軽なのは、カミさんが試したように段ボールを窓の内枠よりも少し大きめに切って、無理やり嵌め込むという手がありますが、なんとなく室内が暗くなるのと、見た目が部屋の雰囲気になじまないですよねえ(この案件では、通気機能はなくてもよいとしています)。
結局、木目風窓枠に合わせ、内側に障子をはめ込んだような雰囲気の遮断壁を作ろうと考えました。これなら部屋の雰囲気を壊すことなく、明り取り機能をもった遮断壁を作れますからね。
それからもう一ひねり。窓枠と障子枠の間の隙間は、スポンジ製の隙間テープでふさぐことにしました。
防虫壁の作り方
まずは、完成姿。左下の写真を見て下さい。どうです? 場に馴染んだ雰囲気があり、それほど違和感を感じないでしょ?
その右の写真は、窓枠と障子枠の間でつぶれた隙間テープ。これなら小さい虫でも通り抜けられないでしょうよ。作り方は容易に想像できるでしょうから、要点のみ掻い摘んで記載します。
障子を嵌め込む窓枠の寸法は下記のとおりですから、この寸法を意識して記載の材料を必要分量集めました。全部で出費は、1.1k円ぐらいだったと思います。
材料など参考情報
**窓枠(内側)寸法** 560(横)×610(縦) mm
・角材断面寸法 14×14 mm (縦材2本)
・角材断面寸法 14×30 mm (横材上1本)
・角材断面寸法 14×44 mm (横材下1本)
・障子紙(障子1枚用:百円均一ショップ)
・両面テープ(15mm幅:百円均一ショップ)
・隙間テープ(15mm幅、8mm厚み:百円均一ショップ)
防虫障子の枠作り
・障子枠は、その外形が横552mm、縦602mmぐらいになるように作ります。これにより、障子枠の外側4辺全周に隙間テープを貼ると隙間テープの厚み8mmが、窓枠との寸法差で半分の4mmぐらいにつぶされて密着し、小虫が通る隙間が無くなるとの目論見です。
障子枠を組む時の注意点!
4つの角材を平らな面の上に置き、それぞれが密着した時、角が直角の長方形になることを確認します。角材の配置は、30mmが上の横木、44mmが下の横木、それらを両側から14mmの縦木が挟むように組むと、丈夫で見た目がいいですね。
また、実際の組み付けでは縦木側から木ネジを打ちましたが、この時部材を平らな面に置いたまま縦木側から横木側まで一気に下穴を開けておくと、木ネジをを締めた時に枠が三次元的に歪みずらくなります(木ネジをきつく締め過ぎると歪みますよ)。
障子貼りと着脱法
障子紙は、障子枠の側面外側いっぱいに両面テープを貼り、紙を二人で持って枠より少しはみ出るぐらいにして貼りました。その後、木枠外側縁を定規代わりにしてカッターナイフで、はみ出た紙を切り取れば障子紙貼り終了です。
そして、最後に障子枠全周に隙間テープを貼れば、木枠障子の完成となります(下の写真は隙間テープを貼り終えてから撮っています)。
さて、完成した木枠障子を嵌め込むには、ちょっとしたコツがあります。
まず障子枠のいずれかの角を窓枠に障子枠の厚み分だけ嵌め込んでグッと押し付けます。すると押し付けた角の反対側の2辺の隙間が広がりますので、定規などを使い隙間テープのスポンジを縮めながら、ソロリソロリと反対側の角も障子枠の厚み分だけ押し込みます。
全周の隙間を点検し、隙間テープが隙間からはみ出ることなくきれいに挿入されていれば、後は障子枠の全周を均等に少しずつ押し込めばできあがりです。
ところで、場合によっては障子枠を外したい時もありますよね。この時は少し工夫が必要です。引っ張って取り外したいんだけど掴むところが無いという状態になります。
最初から掴むための見栄えのよい取っ手を付けておいてもいいですが、香風の場合は、写真のように画鋲を枠材に刺し取っ手代わりにしています。作業が終われば抜き取りますが、画鋲の穴は目立たないので全然気になりません。
最後に失敗談を一つ。実はサッシ窓のカギを締め忘れまして、泣く泣く障子枠の取外し作業をするハメとなってしまいました。それでなくてもヨタヨタする手先で、しかもイヤイヤながら作業したものですから、やっちゃいましたよ、障子紙に小さな穴を開けてしまいました。
・・・ワッハッハ、デザインじゃ、デザインじゃと笑っていますが、全面貼りなおすのが面倒なので、切れ端の障子紙を桜の花びら形に切り抜き、これを貼りつけてごまかしました(トホホ)。
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